お茶と私と、立春に
折尾 祐希(Yuki Orio)\この記事をシェア/
立春。
暦の上では春だけれど、外に出れば空気はまだ冷たい。
コートは手放せないし、朝の布団も名残惜しい。
春と呼ぶには、まだ早い。
2月の立春には、そんな戸惑いがいつもある。
こんな日に飲むお茶は、季節を先取りするためのものじゃない。
目の前の寒さを、そのまま受け止めるための一杯がちょうどいい。
急須にお湯を注ぐと、湯気が立ちのぼる。
その湯気を眺めている数十秒で、気持ちの速度が少し落ちる。

立春は、何かを始める日というより、
まだ始めなくてもいいと許される日なのかもしれない。
春はもうすぐ来る。
でも、今はまだ冬の途中。
無理に切り替えなくてもいい。
そんな気分には、やさしい味のお茶が合う。
香りが強すぎず、飲んだあとに余韻だけが残るもの。
口の中が賑やかになりすぎない一杯は、考えごとを邪魔しない。
マグカップを両手で包むと、指先からじんわり温かさが伝わる。
体が温まると、気持ちも少し緩む。
2月の休憩は、頑張るためというより、
頑張らなくてもいい時間をつくること。
立春だからといって、何かを決めなくていい。
春の予定を立てなくてもいい。
ただ、今日の寒さに合った一杯を飲む。
それだけで、季節はちゃんと進んでいく。
まだ寒い立春の日は、ゆっくりお茶を飲むのが似合う。
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「何を贈ろう。」から「どんな時間を贈ろう。」へ
折尾 祐希(Yuki Orio)お菓子はもらう機会が多いのに、お茶をもらうことは意外と少ない。「何を贈ろう」から「どんな時間を贈ろう」へ、贈り物の選び方を少しだけ変えてみる話です。
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来客先で、湯呑のお茶をいただいた日。一杯の湯呑に教わった、「時間を贈る」ということ
折尾 祐希(Yuki Orio)訪問先でいただいた一杯の湯呑のお茶。あえて「お茶を淹れる」という選択に込められた優しさと、私たちが届けたい穏やかな時間について。
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仕事で贈るのは、モノではなく「時間」かもしれない。
折尾 祐希(Yuki Orio)ビジネスの贈りものに「どんな時間を贈りたいか」を添えてみる。タイパ重視の時代だからこそ、あえてお茶を淹れる遠回りな時間を。
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