日常に溶け込む『お茶サービス』の価値を見つめ直す
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日本人とお茶は、密接な関係にあります。
外出先などで自然と提供されている「お茶サービス」にも、実は深い価値や心遣いが込められていることをご存知でしょうか?
しかし、あまりにも身近な存在のため、その魅力に気づけないことがあるかもしれません。
この機会に、お茶が持つ本来の価値を一緒に見つめ直してみませんか?
あの場所にある、あのお茶たち
1.回転寿司屋の粉茶
どの回転寿司屋に行っても、必ずと言ってよいほど設置されている粉茶と自動給茶装置は、多くの人に親しまれています。
お湯を注ぐ際のやけどや、粉茶のさじ加減にこそ気をつける必要はありますが、お店で飲む粉茶は、なんだか格別な美味しさですよね。
この便利なシステムが登場したのは1974年のこと。
石川県のとある食品機械メーカーが開発したのが始まりとされており、今や日本の食文化としてすっかりお馴染みの存在になっています。
お茶はその味わいだけではなく、食中毒対策としても古くから重宝されてきました。
代表的な成分であるカテキンには、魚介類に生息している「腸炎ビブリオ」や、食肉に付着しやすい「大腸菌O-157」を殺菌する効果があることが分かっています。
「生魚を安心して食べてほしい」という温かな気遣いが、今もしっかりと受け継がれているのです。
2.パーキングエリアの給茶機
高速道路のパーキングエリアは、トイレ休憩やガソリンの給油はもちろん、観光名所としても立ち寄る人が多いことでしょう。
そんな施設の休憩スペースにも、お茶サービスとして給茶機が設置されています。(※一部サービスが廃止になっている区間もあります)
この給茶機が初めて導入されたのは、1963年に高速道路が開通してから数年が経った頃のことでした。
当時は、まだ高速道路が民営化されていない時代。
公共サービスの一環として、無料のお茶を提供し始めたのがきっかけだったそうです。
今や高速道路が開通してから50年以上の歴史がありますが、旅の疲れをそっと癒し続けてくれているありがたい存在と言えるでしょう。
3.旅館やホテルのおもてなし
旅館やホテルでは、必ずと言ってよいほど、コーヒーやお茶が用意されていますよね。
筆者は京都に旅行に行った際に、とあるビジネスホテルを利用したのですが、宇治抹茶入り緑茶のティーバッグを、サービスにいただきました。
地元の名産品を活用する取り組みに感心したことを覚えています。
さて、旅館のおもてなしとして「お茶菓子」も定番ですが、実はおもてなし以外にも、隠れた配慮があることをご存知でしょうか?
空きっ腹や水分不足の状態で温泉に浸かることは、健康的ではなく、人によっては貧血や脱水になる可能性もあります。
しかし、事前にお饅頭などのお茶菓子を食べ、お茶を飲むことによって、それらを予防してくれます。
入浴前の準備体操として、ぜひ積極的に召し上がってみてください!
お茶一杯にも大きな価値がある
日本では、サービスとしてお茶を飲める環境があるゆえ、わざわざお茶に投資してみようと思う機会は少ないかもしれません。
しかし、最近では「日本茶専門店」も注目を集めていることも知っておきたいものです。
以前筆者は、とあるお店に取材で訪れた経験があります。
お客様から「これまで日本茶にお金を出すという概念がなかったけど、やっぱり違うんですね」というお声をいただいた体験を、オーナーさんが嬉しそうにお話しされていました。
コーヒーや紅茶を選ぶように「この産地の“このお茶”を飲みたい」という価値観があってもよいのではないでしょうか?
もしその1つがYOGŪのお茶になってくれたなら、こんなにありがたいことはありません。
まとめ
日常に溶け込むお茶サービスとして、回転寿司屋の粉茶や、パーキングエリアの給茶機、旅館やホテルで受けるおもてなしが挙げられます。
いずれも、飲む人の健康面や疲れを癒したいという思いやりが、これらのサービスに繋がっているのでしょう。
当たり前ではなく、お茶一杯にも大きな価値があることに気づかされるに違いありません。
身近なお茶サービスを楽しむ一方で、ぜひ「わざわざお茶を飲む」という選択も増やしてみてはいかがでしょうか?